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京王プラザホテル 1984

KOZO's ステージワーク

(大沼孝三の手記)

お客様もマスコミもビックリさせるすごい演出

京王プラザホテルでの「HS(ヘアースタイリスト協会)」主催のヘアーショー。普通ヘアーショーは、最新のヘアスタイル、ファッションに身を包んだ美しいモデル、それにすばらしい音響に照明。それらが一体となって出来上がります。

しかしこのステージは「普通」のステージではありませんでした。

「これから売り出す若手の美容師ばかりなんだから、お客様もマスコミもビックリさせるようなすごい演出をしよう!」という事になっていたのです。

なかなか決まらない演出方法

衝撃の「赤フン」姿

ステージに出演する私を含む出演する5人の美容師達は、「お客様やマスコミをビックリさせる」ためのたくさんのアイデアを出し合いました。

船乗りの姿でやったらどうか、エジプトをテーマにミイラを出したい、御神輿にモデルに乗せて登場してはどうか、ローラースケートでステージを走り回ったらおもしろいんじゃないか、などなど。私たちは楽しくなってしまい、勢いに任せて意見を出し合いました。

私もそんな雰囲気に乗せられて「赤フン(真っ赤なフンドシ)でステージに登場したらどうだろう…。」と口を滑らせてしまいました。みな唖然とした表情をうかべました。美容師が大会場で裸に近い「赤フン」姿で仕事をするなど、さすがに想像の範囲を超えていたのです。そんな中、HS会長の井上陽平先生だけは「面白い企画だなあ」といってくれました。

その後もたくさんの面白い意見が出て、出演者がどんどん自分のステージの演出方法を決めていきましたが、私はステージの演出方法を決めかねていました。「赤フン」などと口にしたものの、さすがに自分でやる勇気など微塵もありません。

とりあえずその日は、全てモデルを御神輿に乗せて会場の後ろから入場するということと、美容師は好きな格好でそれを先導するという事が決まりました。

ついに衝撃の「赤フン」姿でステージに登場

打合せを終え、家に帰ると井上会長から直接電話をいただきました。「大沼くん。赤フン面白いからやってみなさい。君しかできないよ。君は無名だけど、ここで赤フンやったら一気に名前があがるよ。」

観客をビックリさせるようなすごい演出とは?

「エエッ!」っと私。しかし会長の一言は私の心を動かしました。もともとアクティブな私です。わかりましたやらせていただきます。どうせやるなら一番目立つ「赤フン」を。

決断してからの私の行動は迅速でした。赤フン姿に歌舞伎のテイストを加える事にしました。メークが決め手ですから「隈取り」の研究を行い、決めポーズなども研究し、体重も落としました。

私のステージは最終ステージでした。スモークがガンガン焚かれる中、ゆったりと「赤フン」姿で歌舞伎メークの美容師が現れると、1,000人の観客が埋め尽くす会場が一瞬凍り付いたような張りつめた雰囲気になりました。まさにあっけにとられたという感じでした。

会場からは大きな拍手が

何が出てきたんだ?何がおこっているんだ?そんな視線の中、太鼓のリズムに乗りながら私は次々と和風のモデルを仕上げていきました。そして我々5人のステージが終わった後、会場からは大きな拍手が起こりました。このヘアーショーを機に私の名前は美容業会に知られるようになっていきました。

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